DTMデスクは必須ではない。それでも導入される理由は1つ【自作と既製品】

DTM デスク おすすめ

「どうやら世の中にはDTMに特化した机があるらしい」ということに気が付いたが最後、自分が愛用しているポケモンの学習机がどうも野暮ったく感じてきてしまうのは、ごく自然な感情でしょう。

サンレコなんかでプロの作業環境を見てみると、いかがわしいホテルみたいな間接照明をバックに高級機材がいくつも突き刺さったシックなデスクが幅を取っており、「金」という字が透けて見えるようです。

その結果「自分の曲が伸びないのはもしや机がダサいからなのでは?」と支離滅裂な思考・発言が頭をよぎりますが、10年くらいDTMをやってみての所感としては「DTMデスクは必須ではない」という結論に落ち着きました。

とは言っても、#DTMデスク周り晒せ辺りを見るとカッコ良く整えている環境が多いのもまた事実。

今回は、それでもDTMデスクが導入される理由がどこにあるのか、というお話をしたいと思います。

「理由はともかく、DTMデスクの実情について知りたい」という方はコチラからどうぞ。

 

「いるかいらないか」なら必須ではない

専門的に作られたデスクが曲のクオリティに直結するかと言えば、「それほど大きな影響はない」というのが答えになると思います。

これは僕の主観ではなく、実際にプロや著名な作曲家の中にも、ごく普通の作業環境だった人達がいるという事実がそれを示唆しています。

もちろん、必須ではないにしても

DTMデスクの利便性
  • 機材が手元で操作しやすく、作業効率が上がる
  • スピーカーの配置が考慮されている設計
  • 配線がまとめやすいモノもある

といった利便性があるため、ここを突き詰めたい人には導入の余地があるでしょう。

ちなみに初心者の場合はまずオーディオインターフェイスや音源に投資する方が費用対効果が高いので、そちらをおすすめします。

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しかし個人的には、DTMデスクが導入されるのには利便性よりもっと強力な動機があると思っています。

 

DTMデスクは利便性よりもテンション上げ重視

DTM デスク

一言で言えば「デスクがカッコ良いとテンション上がるよね↑↑」という話なわけです。

決して雑な冗談などではなく、創作においてテンションを上げるのはとても重要な要素なのです。

これについては、かの中田ヤスタカも言及しています。

僕は「曲を作りたくなる!!」という事は、曲作りが好きかどうかより、「そこに座って作業したくなるかどうか!?」が重要だと思うんです。
曲を作りたいと思う期間は短い一瞬かもしれないですよね。でも、その機械を触っている時間が楽しいと思う場所があれば、そこにいる事が好きになる、つまりは曲を作る行為そのものが好きになると思うんですよ。
逆に、どんなに曲作りが好きでも、自分が気に入っていない機材たちに向かっていると、作りたい気持ちが持続しないと思うんですよね。

(引用:「パワーレック・中田ヤスタカ氏スペシャル・インタビュー」(https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/pr-nakata-intvw/))

好きでやっている事とはいえ、モチベーションにはどうしても波があるもの。

しかし作品のクオリティ向上を目指すならば、継続的な作業は避けて通れないでしょう。
制作→発表→改善のサイクルの中でこそ技術は培われていくので、モチベーションに左右されてやったりやらなかったりすれば、それだけ技術の向上が遅れてしまう恐れがあります。

そういった望まない状況を防ぐために、「自分が気に入るDTM環境」を構築してあげることが重要なのです。

「環境が気に入っているから触る」という状況があれば、必然的に継続的な作業に繋がります。

その流れを意図的に用意するために、視覚的な影響が最も大きいDTMデスクが導入されるのは理にかなっていると言えるでしょう。

そしてここで大切なのは「自分が気に入る」という点なので、例えば「カフェでノートPCとミニ鍵盤で作曲する」というスタイルに憧れる人には、DTMデスクは必要ないということになります。自分の好みとよく相談しましょう。

 

DTMデスク、自分で作るか?既製品を買うか?

DTM デスク 自作 既製品

DTMデスクの導入を決めた場合、次の問題は当然「作るか買うか」に移るでしょう。

どちらが良いか?は、自身の予算と求める品質によって決めるのをおすすめします。

自作する

自作と言っても木材!ハンマー!釘!みたいな感じはハードルが高いので、

手軽な自作

  • 安い既製品を組み合わせる
  • 現在使っている机を拡張する

こういう方向が安価かつ手軽でおすすめです。

僕はこちらの記事を参考というかまんま実行し、元々使っていたニトリの机にサイドテーブルを拡張する形でDTM寄りの環境にしています。

DTM デスク 環境

手作り感満載の見た目ですが、それでも作った当初は「自分だけのコクピット感」に日がなソワソワしていたものです。

実務的な話をするなら、単純に作業スペースが広くなったのは勿論、サイドテーブルがキャスター付きなのでMIDIキーボードの位置調整が容易になったのが良かったなと思うポイントです。

ここにスピーカースタンドがあればフィギュアや機材の空き箱に直置きの信じがたい現状を解消できますし、位置の調整も可能になるでしょう。

オシャレさんの場合、間接照明を上手く使ってあげても良いですね。

このように安い既製品を軸に拡張していくやり方は、必要に応じて拡張もしくは撤去が可能なカスタマイズ性がメリットと言えます。

逆にデメリットは、自分で寸法など全て調べたり注文する手間がかかる事、綺麗な見た目に仕上げるには相応の工夫が必要な事などが当たるでしょう。

 

既製品を買う

「自分で作るとか無理。ネイル剥げるし」と面倒に感じてしまう人、もしくは整った綺麗なデスクが欲しい人には既製品が選択肢になります。

以前は数十万の商品を海外から個人輸入するのが主流という地獄オブ地獄のDTMデスク界隈でしたが、今は数万かつ国内で買えるモノもあり、治安の向上がうかがえます。

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もちろん高めの本気デスクもあります。

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これらの良いところは

既製品デスクの強み
  • 組み立てる必要はあるが、自作するほどの手間はかからない
  • デザイン性のある綺麗な見た目
  • 機材のラックマウント(埋め込み)ができ、手元で操作しやすい
  • スピーカーの配置を考慮に入れたデザインである

など。もちろん自作するより出費は膨らみますが、手間賃としては相応か安めの範疇でしょう。自分で同じのを作れと言われたらいい歳こいて泣く自信があります。

それよりも注意すべきなのは、こういったDTMデスクは実物を確認できる店舗などがほぼ無いという点です。購入する前に必ず、寸法やデザインの確認を慎重に行ってください。

 

導入前に確認すべきこと

DTM デスク チェックリスト 確認

自作、購入どちらにも共通する「導入する前に確認しておくべき項目」をまとめておきます。

サイズ、広さ

自分の部屋に置けるか?という全体のサイズ感は勿論、DTMにおいては手元で操作する機材が増えやすいため、デスクの広さが重点項目となります。

特にその影響を受けやすいのが、MIDIキーボードとスピーカーの2つ。

まずMIDIキーボードは鍵盤数が61個か88個かで単純に横幅が変わるので、デスクの横幅が小さいと置けない恐れがあります。
可能であれば今すぐは使わないとしても、将来のことを考えて88鍵まで置けるデスクを置く方が確実です。

ちなみに僕の使っているサイドテーブルだと61鍵が限界なので、88鍵を買ったら自動的にテーブルも買い直しです。かわいそうですね。

そしてスピーカーは一般的に「座っている自分と正三角形を作るように置く」みたいなセオリーがあるため、調整を可能にするだけのスペースが必要になります。間にディスプレイが入ることも忘れないようにしましょう。

 

解体できるか否か

自作や安い既製品デスクならあまり問題にならないかもですが、10万円を超えてくるような既製品の中には解体ができないものもあります。

解体できないからダメというわけではないですが、引っ越しや模様替えの際に手間はかかるでしょう。

とはいえ逆を言えば「買ってしまえば組み立ての手間すらかからない」ということでもあるので、ここはもう好みでしょう。運搬性か高級感か、自分の重視する方でいいと思います。

 

テンションの上がる環境が作れそうか

見た目の華やぎがモチベのプラスになる、というのは上記のとおりです。

そのためには一見、作品には関係が無さそうでも「自分のテンションが上がる」という価値の為にモノを選ぶ場面も出てくるでしょう。

こだわれるポイント

こういった細部に至るまで、自分の好みを追求するのは楽しいものです。これでもかとエゴをぶつけてやるのです。

 

モチベーションが先か、行動が先か

モチベーションを上げる為に環境を整えたり機材を買ったりする行動は、時に「目的と手段が逆転している」と評されることもありますが、個人的にはそれも創作活動の一部であると考えています。

やるから好きになるのか、好きだからやるのか。それはどこまで行っても禅問答でしかなく、創作するための取っ掛かりになるのであれば、新しいモノや機材に触れるのは間違いなくプラスになるはずです。

趣味だから常にやる気があるもの、というほど人の感情は単純ではないと思います。そこには生活があり、体調の起伏があり、考えの変化があるからです。

だからこそ、自分の意思でコントロールできる環境を通してモチベーションに繋げることが重要視されているのだと思います。

どれだけ使わないプラグインが増えようとも、気に病んではなりません。その苦しみこそが、アナタをDTMerたらしめる証拠なのですから。