時折、「音楽の可能性は無限大だ!」みたいなセリフを耳にすることがありますが、大抵の場合、それは「斬新な曲は今度も生まれていく」とか「医学的なヒーリング効果がある」みたいな文脈であることが殆どです。
しかし中には、その可能性を「笑い」の方向へ昇華させる層もいます。
そこには作曲の時とは違う脳の部位を駆使した、豊かな発想と斬新な切り口が含まれていて、朝の眠気覚ましに見始めて気が付いたら夜だった、みたいな事態に陥ることもしばしば。
そんなことを最近、ニコニコのマイリス(古文)を100000000年ぶりに整理していたら思ったので、この機会にまとめて共有してみたいと思います。
中には古い動画もありますが、今見ても問題なく笑えたので是非、DTM作業の息抜きにどうぞ。
作曲のアイディアはどこに転がっているか分からないものです。
また、今後も新しい動画を見つけたら随時追記していきます。
目次
海外の名だたる音楽アーティスト達
「プロのライブ映像を下手な演奏で吹き替える」という、ナルホドくんもビックリの逆転の発想。
エリッククラプトンを始めとするスーパーアーティスト達がアヘ顔で気の抜けた音を出す様子は、なんとも病みつきになります。
特に4:34辺りのMIDI丸出しのスネア連打はもう何年笑っているか自分でもわかりません。あと最後のSlipknotも耐えられた試しがないです。
そして吹き替えの演奏もただ下手なわけではなく、ちゃんと映像に合わせてきている辺り、確かな技術を持った人がガチでフザけてるのが伝わってくるのもポイントの高いところ。
アンジェロ先生のダブルギター
マイケル・アンジェロ・ベディオと言えば、超絶技巧の追求に余念がないギタリストであることで有名です。
普通の超絶技巧(矛盾)がせいぜい、目も留まらぬスピードで弾けるとか、複雑なフレーズを正確に弾けるとかその程度のところ、アンジェロは
- フレットを上から押さえてみる
- 左手と右手を入れ替えながら弾いてみる
- 複数本のギターを同時に弾いてみる
といった、Youtuber並みの企画力と、それを実現してしまう恐ろしい技術力を併せ持っているのです。
上の動画は知的好奇心が行き過ぎたのか「2本のギターを1本にしたよ!」という内容で、スゴいはずなのに何故か笑いが起きる名作です。
1つ言っておきたいのが、アンジェロ自身は決してウケを狙っているわけではないということ。あくまで自分のストイックなテクニックを披露しているに過ぎず、それ故に生まれる異様な光景と徹底した真顔のギャップがたまりません。
ちなみに本数をさらに倍にしたやつもあります。
このクアッドギターは後に盗難され、何故か2本だけ戻ってきたそうです。
「友達がいなくなるまで練習しろ」
ファンの呼称が「ウジ虫」で有名なSlipknotのギタリスト、ミックによる初心者向け教則ビデオでの一幕。
「このビデオを楽しんでくれ」みたいな決まり文句もなく、開始早々
- 部屋で8時間は練習しろ
- 友達をなくすまで出掛けるな
- 酒は有名になってからだ
と、初心なギターキッズに冷水を浴びせかけるようなアドバイスを放ちます。
しかしその上達にストイックな姿勢に心打たれた者は多く、特に「友達をなくすまで出掛けるな」という強烈なセリフは、今日でも多くのギタリストを練習に駆り立てる名言として語り継がれているのです。
僕もギターを初めて間もない時期にこの動画を見た時、「メチャクチャ言うなこの人」と苦笑いしながらも、なんとなく元気づけられたことを覚えています。
自称世界一の速弾きギタリスト達
異常に音数が多いことで有名なピアノ曲「熊蜂の飛行」をどれだけ速く弾けるか、という競技に挑戦するギタリスト達の記録。
最初のBPM320を「早っ!!」と驚くのも束の間、その速度を大幅に塗り替える記録が出るや否や、意味不明な角度でインフレしていく競い合いに変な笑いが込み上げてくるという不思議な動画です。
まさしく言ったもん勝ちの様相を呈していく速弾き対決に、もはや「どれだけ速く弾けるか」より「メチャクチャに弾いた後にどれだけ”弾けた”顔が出来るか」という別の競技に見えてきます。
最後の人が弾き終わった後の困惑した拍手が必見です。
DragonForce伝説のライブ
日本にもコアなファンが多いメタルバンド、DragonForceがTV番組に出演した時の映像。コメントはONにして見るのがお勧めです。
ダイヤルアップスピードメタルとも呼ばれるその強烈な演奏は、見た者の心を瞬時に捉えて離しません。いつしか、ずっとハーマンを目で追っている自分に気が付きます。
日本人がやったらお通夜みたいになってもおかしくない惨劇の中、常に笑顔で楽しそうな彼らの対比が素晴らしいですね。
原曲はコレ↓です。上の動画を見る前に聴いておくとより一層楽しめます。
渋谷凛ちゃんのパンツになりたい
誰もが心の中に持っている青春への情景を、すごい形で表現した動画です。
ともすれば下ネタとも受け取られかねない題材を、草原に吹く風のような爽やかさで歌い上げるその様に、素直に「なれるといいな」という優しい気持ちになります。
DTMでも作曲にかまけていると作詞をおろそかにしてしまいがちですが、詩の持つ力のようなものを折に触れて思い出させてくれる1曲です。
バカと笑いとDTM
僕がギター弾きなのでギター関連の動画が多くなりましたが、誰が見ても楽しめるものを選んだつもりです。
しかしこうしてまとめていて思うのは、やっぱりどんな分野でも「笑い」があるだけで人の記憶に残るということ。
それはもちろん、DTM界隈でも同様でしょう。エンターテイメントをモノにしたいと考えている方は、その辺を深堀りしてみてもいいかもしれませんね。
また、この記事は今後も追記していこうと考えていますが、「この動画も笑ったよ」みたいなメッセージは大歓迎ですので、あなたのオススメも是非、コメント欄や@1176fireまでお寄せ頂けたら嬉しいです。